リスク管理ができていない

リハ担当看護師の娘が母親に抱えられながらリハ室に連れられてきた。おそらく34歳でまだ言葉をまともに話せていない。無論私のほうが拙い現地語を話しているのだが。

 

 

何度か来院しているが今回に来たのは「膝がしっかり伸びないから治したい」との理由。

母親がリハ担当だからしばらく傍観していたが、なんと5060温められたホットパックを持ってきてビニール一枚で子供の足をくるんだのだ。

 

熱さに泣き叫ぶ子供。

治療だからと、泣き叫ぶ娘の顔をはたく母親。

1分間、泣き叫ぶ声は止まなかった。幸いにも皮膚が赤くなっている程度で、事なきを得ていたようだ。

 

 

タオルで包まれていないホットパックでは表在熱が皮下組織まで到達し、熱傷を起こす危険性がある。当然日本では禁忌とされているが、リハ担当看護師がその治療を行うのは明らかに医学教育の質の低さを物語っている。

 

ここで早急に対処すべきはリスクに対する認識不足の是正なのかもしれない。

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